8年着倒したディアスキンジャケット(鹿革)の経年変化(エイジング)レポート

洋服

レザーが着やすい季節になってきました。
毎年の事ながら、新しいレザージャケットを物色しつつ、結局「これがいいや」と思っちゃうお気に入りのジャケットが、2017年に限定販売された「ディアスキン版」のアランジャケット。

3年位前までは、巷の多くのレザーフリークさんと同じ様に、幾つかのレザージャケットを持っていましたが、色々着てしまうとエイジングが進まないのと、これ1着あれば十分だと思って、他のレザージャケットをすべて処分しました。
以降、夏以外の季節の土日は、ほぼコレを着ていて、エイジングもかなり進んでます。
今回は、今が2025年ですので8年目に突入したこの「分厚いディアスキン」で作られたジャケットが、どの様にエイジングしたのかをレポートしたいと思います。

そもそも「ディアスキン版」のアランジャケットとは?

シングルライダースともダブルライダースと見える独自の立体裁断を駆使したレザージャケットとして有名なアランジャケットですが、別稿でも書いている通り、2017年に限定で分厚いディアスキン版を販売してます。
このジャケットはベジタブルタンニンを使ったピット槽なめしの「分厚いディアスキン」を使っていて、今回のレビュー対象になります。(下の写真の左がディアスキン版)
ホースレザー(右)は、きめが細かく黒光りしているのに対して、ディアスキン版(左)はシボがハッキリとしていて、深く細かい光沢があるのがわかると思います。

ブルーナボインのデザイナーの辻マサヒロさんも自身の動画で「ピット漕鞣しと最も相性のいいレザーはディアスキン」と発言していて、デザイナー自身も拘りのある限定アランジャケットでなんじゃないかと思います。
2019年以降、アランジャケットは薄いレザーを使う方向になってしまったので、この様な「分厚いディアスキン版」を今後販売する可能性が低そうなのは、残念なところです。(下は4年経過時の写真)

8年経過したディアスキンジャケット

では早速、8年経過、特にこの2-3年の秋から春にかけて、毎週末を共に過ごし、日帰り銭湯の小さいロッカーにもぶち込まれる位、乱雑に扱われているディアスキンジャケットが、どの様に経年変化したのかを写真でご紹介したいと思います。
まずは全体。前出の3年前の写真よりも、シボが際立って輝きが増した結果、少し白っぽく写ってます。実物を見ると”白抜けしてる訳ではない”のですが、レザーならではの風格がより感じられる様になってます。

乱雑に扱われたにも拘わらず、ボディ部分は大きな皺が発生していないのは、ディアスキンの復元性の高さから。たまにネットで見かける「強制エイジング」の様な「汚いエイジング」ではなく、長い年月の着用を経た”本当のエイジング”は、この様に美しい(と思う)。

気になる腕のクセ

腕に現れる「クセ」は、エイジングの1つの証とよく聞きます。
素材が硬いホースレザーですと、購入後に割と直ぐに「クセ」が付きますが、一般的には柔らかく復元性の高いディアスキンは付き難いとされています。たださすがに8年も使われると、この様に立体的なクセが付くみたいです。

多分、分厚いディアスキンならではのものですかね。
ディアスキンって、軽いし購入直後から柔らかいから、エイジングの為の苦行とか全然必要なくて、毎日普通に着れる第二の皮膚感があります。

キラキラとして存在感のある銀面

どんなメンテナンスしてるか気になる方もいるかも知れませんが、着たらハンガーに掛けるのは当然として、秋にシーズン初めて着る際にブラッシングし、春に仕舞う時に「モゥブレィ」とかを使ってメンテナンスしてます。それ以外特に何にもしてないです。
それでも見事な銀面を維持しているのは、素材の良さなんだと思います。

写真ですとお伝えするのがとても難しいのですが、非常に小さな微粒子がキラキラと輝く様に見えるのは、上質なディアスキンの証。8年経過した今、より輝きが増しているように感じます。

ちなみに内張のシルクとか袖口とかもダメージないですね。シルクは破れやすいので、少し気を使います。

光源によって変化する表情

窓際で写真を撮ると、このように光って撮れますが、

室内で写真を撮るとこんな感じ。自然光と屋内では、ガラッと表情が変わるもの面白いです。

まとめ

ディアスキン愛・マイジャケット愛を前面に出しすぎた、少し恥ずかしい記事でしたが、いかがでしょうか?
着れば着るほど変化しつつ魅力を増すのも、レザーの魅力の1つ。経年変化しにくいと言われるディアスキンでも、愛用し続ければ答えてくれると言う事が伝われば嬉しいです。

多くのレザージャケットを色々着るか?
1着に拘り続けてエイジングを深めるのか?
レザー好きを悩ませる問題ですけど、自分は毎年出るカッコイイジャケットを横目に羨みつつ、このジャケットを着続けるんじゃないかと思います。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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