英国が生んだ3大ファブリックとして、オイルド(ワックス)コットンとハリスツィードは有名で大部分の人は知ってると思いますがが、ベンタイル(Ventile)はあんまり有名じゃない気がします。
特に雨の多いイギリスでオイルド(ワックス)コットンは、元々漁師が水にぬれても染み込まないために作った庶民向け素材だったのに対し、ベンタイル(Ventile)は、世界で2-3%しか採取できない超長繊維(ELS) を高密度に編み込んで防水性と透過性を両立した高価な機能性綿素材と言えると思います。
今日は、そんなベンタイル(Ventile)について、書いてみたいと思います。
ベンタイル(Ventile)の歴史
ベンタイルは元々1930年に消防ホースの素材として開発され、その後に第2次世界大戦のイギリス海軍のパイロットの、コックピットでの快適性と着水時の保護性(冷水による致死率を数%から20%程度に改善)を兼ね備えた衣服として、開発されました。

その後、エドモンド・ヒラリー卿がエベレスト初登頂で世界最高地点に到達しました際に着ていた服もベンタイル生地だったとのことです。(ソース)

その後も北極圏到達など、現在の主流である化学繊維「GORE‐TEX」が登場する前までは、厳しい環境下で使われた天然素材と言えると思います。
ベンタイル(Ventile)の機能性
ベンタイル(Ventile)は、全世界で2%しか採取出来ない貴重な超長繊維(ELS)綿使い、低撚糸という比較的緩い糸(長いから緩く作れる)を紡ぎ、それを高密度に織り上げることで、晴れているときは”軽く””通気性が良く”て、雨が降ると低撚糸が膨張し、繊維の隙間を埋める事で「雨は通さない(防水性)が、蒸気を逃がす(透過性)」というちょうどいい塩梅を実現している優れた綿素材となる様です。(From Wiki)

だから、エベレストや北極など当時の極限への挑戦の際に、ベンタイル(Ventile)が使われたんだと思います。
所有してるベンタイル(Ventile)のコート
ベンタイル(Ventile)を利用しているブランドで「Babour(バブアー」と並び有名なのが「Nigel Cabourn(ナイジェルケーボン)」です。カメラマンジャケットとかが特に有名ですが、自分が持っているのは「Proto Parka」です。

首回りはグルっと「羊毛」で覆われていて、表地がベンタイル(Ventile)、裏がRAFウールというオリジナルウール素材が使われていて、薄いけどめちゃくちゃ暖かいです。

ベンタイル(Ventile)のジャケットの多くは、シームテープを使っていないため、劣化の心配がなく、長く着る事が出来るのも魅力。

レザーの様にエイジングが楽しめる
非常に高密度に織られているため、エイジングも期待できるのも魅力です。1960-70年代のベンタイル(Ventile)のジャケットとか数十万とか超えるものもあります。写真は海外のベンタイル(Ventile)のBabour。めちゃくちゃカッコイイですよね。いつか自分のジャケットもこんな味を出したい!

Pros
・自然由来の素材で軽くて、着心地が良い
・GORE-TEXに付き物のシームテープの劣化がない
Cons
・素材が高いため、高価になりがち
・雨で水を含むと重い
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